V2H(Vehicle to Home)とは
児玉清掃では、災害時のBCP(事業継続計画)と地域貢献の一環として、「V2H(Vehicle to Home)」設備の構築と運用を行っています。「V2H」とは「Vehicle(車)からHome(家)へ」の略語で、EV(電気自動車)に蓄えた電力を、家庭用に活用するしくみで、最近では2019年の台風で発生した長期停電の際に、千葉県内などで利用され、災害時の電力確保の方法として、またEV(電気自動車)の新しい利用方法として、注目された新しい技術です。
弊社V2Hのしくみ
弊社では、ごみ収集など公共サービスを行っており、災害時でも、継続して業務を行うことが必須です。一般的には、EV(電気自動車)に蓄えた電力を、家庭用に活用するV2Hですが、弊社では、これに太陽光発電と充電池、充電・放電装置を組み合わせ、停電時でも通常業務を行えるだけの業務用電力を確保できる、「環境に配慮したエネルギーの自給自足」の仕組みを構築しました。
さらに災害時に、周辺の皆さまへ携帯電話等の充電や、明かりの提供など、この仕組みを活用した地域貢献ができるよう、より一層の研究と設備導入を続けてまいります。
■EV用パワーコンディショナーの活用例をご覧ください>>>こちら
■写真:2020年10月に本社社屋屋上に2枚1組の太陽光発電パネルを21組設置しました
(平常時)
平常時は商用電力・太陽光パネルの発電から供給します。太陽光パネルの発電量が多い場合には、蓄電池とEV(電気自動車)への充電も可能です。
左のパネルでは4.2kwの電力を商用電力から供給しています。
(停電時)
停電時には、約3秒で太陽光パネル・EV(電気自動車)・蓄電池からの電力供給に切り替わります。
左のパネルでは、太陽光パネルから0.9kw、EVから3.1kwの電力が供給されていることがわかります。EVと蓄電池の%表示は、それぞれの電池残量を示しています。
(供給力)
この写真の自販機はもとより、社屋内の空調・照明・パソコン・通信機器など、ほぼすべての電力を、EV・太陽光・蓄電池で賄うことができます。太陽光は夜間や荒天時には発電できないため、EVと蓄電池を活用して、停電リスクをカバーしています。
(EVの導入)
弊社では、災害など緊急時の電力源として、社用車のEV化を進めています。また地域の皆さまのV2H化のお役に立つよう、会社敷地内にEV充電ステーションを設置しております。
■弊社EVへの取り組み>>>こちら
■EV充電ステーション>>>こちら
V2Hの工事
作業日 2020年10月22日~11月11日
V2H関連設備の工事は、2020年10月から11月にかけて、各社のご協力のもとに進めました。
まず、10月22日に弊社社屋北側のスペースに、V2Hスタンド(充放電装置)を設置、EVと接続する駐車場を整備しました。その後、10月27日に社屋の屋根に、2枚1組で21組の太陽光発電パネルを設置、同時に太陽光パネルとV2Hスタンドからの引き込み工事、室内への蓄電池設置工事を行いました。
最後に各機器の稼働を確認し、11月11日より正式に稼働いたしました。